裁断 ①
■裁断の工程
量産の裁断は以下の工程で行います。
①延反
↓〈延反した生地の上に実寸のマーカー図をセット〉
②自動裁断機(CAM)に搬入
↓
③自動裁断機(CAM)で裁断
↓
④ピッキング
■①延反
延反とは延反機で延反台の上に生地を延べることです。延反台の長さにより延反できる長さが変わってきます。
弊社の台では5mまで延反可能です。延反機に原反を乗せて生地を送り出す要領で延反していきます。
重ね枚数は素材により裁断機がきれいに裁断することができる厚みまで重ねていきます。
最大重ね枚数の目安として30天竺だと30枚、30/10裏毛だと20枚、6OZデニムだと25枚、12OZデニムだと15枚くらいでしょうか。(生地にストレッチ性があると重ね枚数を減らします。) ボアや厚みのあるメッシュだと10枚、合皮などの分厚い素材は5枚くらいでしょうか。
延反時に気をつける事として以下の点があげられます。
①生地の耳ぞろえをする。(裁断機に垂直に搬入するため)
②生地のキズを見つけてはねる。
③原反をまたぐ時に取り忘れのないように注意する。
専門的になりすぎましたね。いずれにしても延反は経験と体力と丁寧な仕事が必要な重要な工程です。
■②CAMに搬入
延反した生地にマーカーを実寸で書き出した紙を乗せます。これは裁断品に目印がないと縫製場で分からなくなるからです。情報としてパーツの名前、サイズ、枚数、型数が記入されています。
準備が出来たら生地をCAMに搬入します。延反台からエアーが出て生地を軽く浮かせて、生地の両端を2名で持ちすべらすように搬入します。
垂直に搬入することが必須です。CAMが動き始めたら5m先まで裁断してしますので正確にセッティングすることに細心の注意を払います。
次回はCAM裁断とピッキングについて書いていきますね。