パターン④ マーキング工程
マーキング(型入れ)とは
パターンが完成したら生地にパターンを効率よく入れていきます。この作業をマーキングといいます。
手切り裁断の場合は実寸の紙にパターンを置いてパターンの縁をペンでなぞってマーキングを行います。CAM(自動裁断)の場合はパターンデータをパソコン上でマーキングしていきます。
マーキング時の注意点は?
マーキングの時は次のことに注意します。
■生産指示数が裁断できるように型数、重ね枚数を決める
■裁断する生地の生地幅を把握する
■生地の厚みや特性をみて何枚重ねの裁断にするか判断する
■差し込み可能な素材か、柄行きはあるか、柄合わせは必要か、などを判断する
■パーツ間隔に気を付ける
■パーツの取り忘れ、取りすぎがないように細心の注意を払う
■効率よく取れるように試行錯誤をする
収率と用尺は原価に直結
■収率とは?
生地の面積に対してパターンがどれだけ効率よく収まっているかを収率といいます。収率は概ね80%を目指して行います。一枚の布が服になる時はおよそ20%は使用されずに廃棄されてしまうんです。
参考までに、貼り付け画像は子どもパンツのマーカー図ですが、収率82.6%です。
■用尺とは?
1着の服を作るのに必要な生地の長さを用尺といいます。
用尺は重要なキーワードなので別の機会に詳しく取り上げようと思います。
収率が高くなれば用尺が短くなります。用尺が短くなれば生地の使用量が減るため生地代が下がります。生地代が下がるということは原価が下がるということですね。マーキング作業は原価に直結することが分かっていただけたでしょうか。
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